ダービーグランプリ
盛岡2000mコースガイド
COURSE GUIDE
4コーナー奥のポケットからスタートして2度の坂越えを要求される過酷なコースだけに中途半端な逃げや先行馬は苦しい。逆に、そんなイメージのせいか実力馬が先行策を採ると他が競りかけてこず、そのまま先行して圧勝してしまうケースも。
2019年は全4戦中で1番人気3勝・2番人気1勝と人気上位馬が強かった。
過去5年間を見ても1~3番人気馬の勝率が84.0%、1番人気馬の連対率は68.0%で人気上位馬が非常に安定した好成績を残している。
コース図
データ分析
■3歳秋のCS対象レースの重要度が増す
2019年 北1、金1、園2 1着リンノレジェンド(北)←黒潮盃①←王冠賞③ 2着タンクティーエー(金)←サラ大賞典①←MRO金賞④ 3着バンローズキングス(園)←園田オータムT②←MRO金賞③ |
2018年 船1、園2 1着チャイヤプーン(岩)←不来方賞②←戸塚記念① 2着クリノヒビキ(園)←楠賞④←岐阜金賞① 3着コーナースフロリダ(園)←西日本ダービー①←園田オータムT③ |
2017年 北2、大2、金1、高1 1着スーパーステション(北)←門別A①←門別A① 2着フリビオン(高)←西日本ダービー①←珊瑚冠賞① 3着ストーンリバー(北)←門別A③←門別A③ |
2016年 北2、浦1、大2、金1 1着トロヴァオ(大)←東京ダービー④←羽田盃② 2着エンパイアペガサス(岩)←不来方賞①←イーハトーブM① 3着バルダッサーレ(大)←マイルGP④←戸塚記念② |
2015年 北1、浦1、大1、船2、金1 1着ストゥディウム(船)←埼玉新聞栄冠賞⑧←大井OP③ 2着タイムビヨンド(北)←門別A②←J札幌500万下② 3着レッドサヴァージ(岩)←C1①←C1① |
2014年 浦1、大1、川1、金1、高1 1着ドラゴンエアル(川)←大井3歳OP③←東京ダービー④ 2着ダンスパフォーマー(大)←大井3歳OP②←B3① 3着ファイヤープリンス(浦)←船橋B1②←川崎A2下⑦ |
2013年 北2、船2、園1 1着ジェネラルグラント(船)←ジャパンDD⑧←東京ダービー② 2着ミータロー(北)←瑞穂賞④←門別A③ 3着エーシンクリアー(園)←岐阜金賞①←園田A2① |
2012年 北1、大1、金1、名2、笠1 1着ロッソコルサ(岩)←不来方賞①←青藍賞② 2着ニシノファイター(北)←門別OP①←瑞穂賞⑫ 3着アルドラ(金)←サラ大賞典①←金沢A② |
2011年 浦1、大1、船1、川1、名1、笠1 1着カミノヌヴォー(岩)←不来方賞①←A① 2着ピエールタイガー(大)←大井A3⑥←大井B1① 3着ミサキティンバー(名)←JRA交流⑤←岐阜金賞④ |
2010年 大1、船2、金1、園1 1着ロックハンドスター(岩)←不来方賞①←A② 2着ナムラアンカー(金)←金沢B1下①←サラ大賞典① 3着シーズザゴールド(大)←東京ダービー④←羽田盃① |
*岩=岩手 北=北海道、浦=浦和、大=大井、船=船橋、川=川崎、笠=笠松、名=名古屋、園=園田、高=高知
2010年にダービーグランプリが復活して11年目。昨年から舞台が水沢から盛岡へ替わり、実施時期も1ヵ月早まった。当然だが、この影響は少なくない。一番は右回り=水沢から左回り=盛岡へ替わったこと。全国の地方競馬場で左回りは北から盛岡、浦和、船橋、川崎の4場のみ。実力に加え、コース対応も大きなファクターとなった。
昨年優勝したリンノレジェンドは黒潮盃、ダービーグランプリを連勝し、ボーナス1000万円を獲得したが、2歳時に鎌倉記念(川崎)へ挑戦。結果は3秒差5着だったが、この左回り経験も大きかった。
2着タンクティーエーは金沢・サラブレッド大賞典を勝って参戦。中央時代に東京ダート2回、東京芝1回と左回りを経験済みだった。対して3着バンローズキングスは左回り未経験で2番人気3着。この着順は経験値の差とも解釈でき、盛岡コース対策も必要になってくるだろう。
もう一つ変わったのが2017年からスタートした“3歳秋のチャンピオンシップ”導入。3歳秋のCS対象レースとダービーグランプリを制するとボーナスが支給され、結果、1着賞金1500万円、ボーナス、種付け権利(ドレフォン賞)を手にできることになる。
以上のことを考えると“3歳秋のCS”対象レースの比重が年々高まっていくのは確実。一昨年のチャイヤプーンも戸塚記念を勝ち、ダービーGPも制してボーナスを手にした。
データとしては出せないが、対象レースの結果と内容を必ずチェックしてほしい。
■南関東4勝、岩手4勝、北海道2勝
2019年→2010年
1着 | 北・岩・北・大・船・川・船・岩・岩・岩 |
2着 | 金・園・高・岩・北・大・北・北・大・金 |
3着 | 園・園・北・大・岩・浦・園・金・名・大 |
過去10年の地区別成績は南関東4勝、岩手4勝、北海道2勝。2着は北海道3回、金沢2回、南関東2回。園田、高知、岩手がそれぞれ1回。3着は園田3回、南関東3回、あとは金沢、高知、岩手、北海道、名古屋がそれぞれ1回。
総じて言えることは南関東所属馬がどんなメンバーで臨んでくるのか次第。
2016年のトロヴァオは東京ダービー4着、羽田盃2着。3着に敗れたバルダッサーレは東京ダービー1着、ジャパンダートダービー4着。
2015年のストゥディウムは羽田盃1着、ジャパンDD4着。
2014年のドラゴンエアルは東京ダービー4着、羽田盃3着。
2013年のジェネラルグラントはジャパンDD8着だったが、東京ダービー2着、羽田盃4着、全日本2歳優駿2着。
波乱だったのは2011年、カミノヌヴォー(5番人気)が優勝したとき。1番人気は東京ダービー3着、全日本2歳優駿3着キスミープリンスで4着。
もう1回は2010年、ロックハンドスター(2番人気)が優勝。1番人気シーズザゴールドは羽田盃1着、東京ダービー4着から臨んで3着。
2つの例外はあるが、それでも4、3着。基本的に南関東クラシック等で上位を確保している場合、勝ち負けとなっている。
■1番人気4勝、2番人気3勝
1着 | 2着 | 3着 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
1番人気 | 4回 | 2回 | 2回 | 40% | 60% | 80% |
2番人気 | 3回 | 1回 | 2回 | 30% | 40% | 60% |
3番人気 | 1回 | 2回 | 0回 | 10% | 40% | 40% |
4番人気 | 1回 | 1回 | 0回 | 10% | 20% | 20% |
5番人気 | 1回 | 3回 | 3回 | 10% | 40% | 70% |
6人気以下 | 0回 | 1回 | 3回 |
1番人気での優勝は2019年からさかのぼりリンノレジェンド、チャイヤプーン、スーパーステション、ジェネラルグラント。また1番人気で馬券対象から外れたのは2頭(オウマタイム、キスミープリンス)だが、それでも4着は確保している。
2番人気の優勝はドラゴンエアル、ロッソコルサ、ロックハンドスター。
以下、3番人気トロヴァオ、4番人気ストゥディウム、5番人気カミノヌヴォーが優勝しているが、終わってみれば納得のいく方が多いと思う。
ひとまず人気に応えていると見ていいが、目につくのは5番人気の好走。優勝は1度のみだが、2着3回3着3回。内訳は2着がタンクティーエー、ミータロー、ナムラアンカー。3着がレッドサヴァージ、ファイヤープリンス、アルドラ。
あとは6番人気以下の3着3回はすべて6番人気(ストーンリバー、エーシンクリアー、ミサキティンバー)。あくまでも結果論だが、穴でお奨めは5番人気と6番人気。
■参考データ
上位3着までの馬番
2019年→2010年
1着 ④⑨⑪②④⑩⑤⑧⑦⑫
2着 ①⑦①⑤⑨⑨⑦③⑪⑤
3着 ⑦①④⑪⑤⑥⑪④⑤④
各馬番ともまんべんなく3着以上を確保しています。強調できるほどではありませんが、1着のラッキーナンバーは“4”。2着は“1”と“9”。3着は“4”でしょうか。