有力馬紹介
クラウンプライド
牡5歳 父リーチザクラウン(SS系)
新谷功一きゅう舎・栗東
ダート3戦2勝からドバイ・UAEダービーへ遠征。2着に2馬身以上の差をつけて完勝し、ケンタッキーダービーにも挑戦(13着)した。帰国後、日本テレビ盃を2着にまとめ、JBCクラシック(盛岡)はテーオーケインズの2着、チャンピオンズカップはジュンライトボルトの2着。
翌年は中東で2戦を使われてサウジカップ5着、ドバイ・ワールドカップ5着。帰郷初戦の帝王賞でハナ差の僅差負け。惜しくもJpnⅠタイトルを手にできなかったが、コリアカップ(ソウル)を圧勝。海外2勝目を飾った。
以降はチャンピオンズC11着、2度目のサウジカップ9着に終わり、かしわ記念12着だったが、1コーナーで前がカットされて躓くアクシデント。それが最後まで尾を引いた。最大ネックはその後遺症が残っているか否か。仮に影響がないとすれば、今回のメンバーでは断然の実績。GⅡ(UAEダービー)1勝で負担重量57キロだが、久々の勝利をモノにして復活の舞台としたい。
メイショウフンジン
牡6歳 父ホッコータルマエ(ミスプロ系)
西園正都きゅう舎・栗東
デビュー3戦目を勝ち上がり、4歳6月の3勝クラスを快勝し、直後にマーキュリーカップへ挑戦。得意の逃げ戦法に出たが、テリオスベルが強引にまくられたのが致命傷。7着に沈んだ。その後も2勝をマークし、ダイオライト記念2着。マーキュリーC2度目の挑戦をしたが、またもやテリオスベルにペースを乱されて3着。
以降、白山大賞典2着、佐賀記念3着。前々走はブリリアントステークスを快勝し、GⅢ・平安ステークスでも3着に健闘。その後はマーキュリーC1本に絞って調整を進めてきた。テーマはもちろんリベンジ。今回は“天敵”テリオスベルが繁殖したため不在。しかもノンタイトルだから今年も54キロで出走できるのは強味。3度目で大願成就なるか、注目が集まる。
テンカハル
牡6歳 父キングカメハメハ(ミスプロ系)
矢作芳人きゅう舎・栗東
母ジンジャーパンチはアメリカGⅠ6勝、通算12勝の強豪牝馬。姉に重賞4勝、オークス2着ルージュバック。一つ上の兄にGⅠ・大阪杯を制したポタジェがいる超良血馬。
芝で3勝をマークし、5歳2月からダート路線へ変更。日本テレビ盃2着、浦和記念(いずれもJpnⅡ)3着を確保したが、東京大賞典7着。休み明け後もブリリアントS9着、平安ステークス13着と精彩を欠き、マーキュリーCへ活路を求めてきた。
ビヨンドザファザー
牡5歳 父カーリン(ミスプロ系)
藤岡健一きゅう舎・栗東
父カーリンは3歳時にブリーダーズカップ・クラシック、プリークネスステークスを制し、翌年にドバイワールドカップなども制し、2年連続でエクリプス賞年度代表馬に選ばれた歴史的名馬。そして母父は大種牡馬ガリレオ。血統はテンカハルと勝るとも劣らない。
新潟ダート1800m・2歳新馬戦を快勝し、8戦目に2勝目をマーク。GⅢ・レパードステークスで4着を確保した。その後も2勝をあげてオープン入り。以降はオープンの壁が厚かったが、前回・アハルテケステークスで鮮やかな直線一気を決めて快勝。復活ムードで参戦するのが何よりも心強い。
ロードアヴニール
牡4歳 父ドゥラメンテ(ミスプロ系)
野中賢二きゅう舎・栗東
叔父がロードカナロアの良血馬。デビュー戦の阪神芝1800m11着に敗れ、以降はダート路線へシフト。5戦4勝、目下3連勝中と昇竜の勢い。しかも3連勝とも1番人気に支持された。前走・中山3勝クラスでは終始インに包まれる苦しい競馬を強いられ、直線も周囲が壁となり出どころがなかったが、一瞬だけ空いた馬群をついて快勝。着差以上に強さが際立っていた。時折り出遅れ、レースも粗削りだが、破壊力抜群。今年1月以来の実戦だが、重賞初挑戦で制覇のシーンも十分。
アラジンバローズ
セン7歳 父ハーツクライ(SS系)
新子雅司きゅう舎・園田
デビュー2戦目(京都ダート1800m)を快勝したが、脚部不安が発生して1年3ヵ月の長期休養。そのため出世は遅れたが、4歳8月に3勝クラスを卒業。以降もオープンで2着1回3着2回と堅実さを発揮し、昨年8月に園田へトレード。5戦3勝2着1回。前走7着に敗れたが、5ヵ月半ぶりの実戦に加えて太目も影響したか。管理するのはイグナイターで2年連続年度代表馬に選ばれた新子雅司調教師。ひと叩きされて一変するか。
ケイアイパープル
牡8歳 父パイロ(APインディ系)
小野望きゅう舎・門別
ダートグレードの常連で鳴らし、JpnⅢ・佐賀記念、白山大賞典を優勝。2年前にマーキュリーカップへ参戦して1番人気4着。昨年は名古屋大賞典2着が最高は他は苦戦の連続で門別へ移籍。赤レンガ賞3着から参戦する。
スワーヴアラミス
牡9歳 父ハーツクライ(SS系)
田中淳司きゅう舎・門別
5歳時にGⅢ・マーチステークス、6歳時にGⅢ・エルムステークス、7歳時にGⅡ・東海ステークスを制した遅咲き。一昨年10月、南関東へ移籍して未勝利ながら2着4回3着3回。今年5月に門別入りしてコスモバルク記念2着、赤レンガ賞5着。歴戦のキャリアを生かして上位進出をもくろむ。
ギガキング
牡6歳 父キングヘイロー(ノーザンダンサー系)
稲益貴弘きゅう舎・船橋
2歳時に南部駒賞、3歳時にダービーグランプリを優勝し、重賞7勝。門別1勝の他は盛岡、船橋で通算13勝。まさにコース限定のスペシャリストといっても過言ではない。マーキュリーCに一昨年参戦して5着。適性を前面に、それ以上の着順を目指す。
ヒロシクン
セン5歳 父ドレフォン(ストームキャット系)
佐藤雅彦きゅう舎・水沢
中央1勝クラスから今年5月に岩手入り。B1戦であっさり3連勝を飾り、一條記念みちのく大賞典へ挑戦。鮮やかな逃げ切りを決め、周囲をアッと言わせた。祖母は秋華賞を制し、ジャパンカップでシングスピールにハナ差惜敗したファビラスラフイン。相手は大幅に強化されたが、岩手では底を見せていない。