有力馬紹介
レモンポップ
牡6歳 父レモンドロップキッド
田中博康きゅう舎・美浦
デビュー2連勝後、約1年の長期休養を余儀なくされたが、4歳10月にオープン入り。重賞初挑戦・武蔵野ステークスはギルテッドミラーの2着に敗れたが、続くGⅢ・根岸ステークスで雪辱を果たし、フェブラリーステークスも完勝。初海外・ドバイゴールデンシャヒーンに遠征したが、10着に敗退。デビューから11戦連続で連対を果たしていたが、ついに途切れた。
帰国初戦に選んだのが昨マイルチャンピオンシップ南部杯。懸念材料は6ヵ月半ぶりの実戦だったが、3番枠から馬なりで主導権を握り、2着イグナイターに大差をつけて圧勝。2着に2秒差は南部杯史上で最大着差となった。続いてチャンピオンズカップ(中京ダート1800m)でも逃げ切りを決め、JRA最優秀ダートホースに選出された。
今春は2度目の中東遠征・サウジカップへ挑戦したが、14頭立て12着に大敗。空輸が合わないのか、中東が合わないのか。敗因はレモンポップのみぞ知るだが、帰国初戦、JpnⅠへ昇格したさきたま杯を完勝。この勝利で16戦11勝2着3回。国内では14戦連対パーフェクトを継続した。
南部杯は連覇が多いことでも定評がある。ベストパフォーマンスとなった盛岡ダート1600mで史上8頭目の2連覇に王手をかけた。
デビュー2戦は芝を使って8、9着に終わり、3戦目からダートへシフト。いきなり3連勝を飾った。2戦置いて3勝クラスを卒業したが、以降はリステッドレース3勝にとどまった。しかしフェブラリーステークスで11番人気の低評価を覆して快勝。ダートトップが海外遠征中だったことも勝因だったが、それ以前はすべてダート1700m以上での勝利。初のダート1600mで初重賞、初GⅠを制した。前走・かしわ記念はヘリオスの逃げ切りに屈して2番手キープから3着に終わったが、フェブラリーS優勝はフロックではないことを証明。ワンターンの盛岡マイルで巻き返しに転じる。
ダートでデビュー2連勝を飾り、GⅠ・朝日杯FSへ挑戦。未経験の芝だったが、4着に善戦した。続くシンザン記念6着後、ダート路線へ戻って一線級で活躍。昨年3月、コーラルステークス(阪神ダート1400m)快勝後、13戦連続でダート重賞へエントリー。かしわ記念2着2回、武蔵野ステークス3着などの成績を収めている。ただタイトル獲得は一度もなし。追い込みに近い脚質のため届かないレースの連続。昨年の南部杯も4着に終わったが、2着イグナイターとは0秒2差。流れ次第では一気台頭のシーンまで。
サヨノネイチヤ
牡5歳 父ダノンレジェンド
坂井英光きゅう舎・大井(小林)
3歳4月、大井1400m戦デビュー。1番人気に応えて完勝し、以降も破竹の進撃。14戦12勝2着2回。さらにはブリリアントカップ、大井記念と重賞2連勝を飾り、JpnⅠ・帝王賞へ挑戦。キングスソードに1秒3差5着に善戦した。今度は1600mが舞台だが、過去6勝2着2回。また父ダノンレジェンド、母父オレハマッテルゼ。距離短縮は望むところ。南部杯初の南関東所属馬優勝の期待がかかる。
中央ダート4勝・オープンから昨年9月、園田へトレード。3勝をマークしてマーキュリーカップへ参戦7着に終わったが、続いて佐賀・サマーチャンピオンへ遠征。8番人気ながら鮮やかなまくりを決めて初Jpn(Ⅲ)を手にした。7歳ながら、レースキャリアは園田在籍も含めて20戦。伸びしろは十分ある。
ミックファイア
牡4歳 父シニスターミニスター
渡邉和雄きゅう舎・大井
デビュー戦から圧倒的な強さを誇り、無敗6連勝で南関東三冠を制覇。トーシンブリザード以来の無敗三冠馬となった。続くダービーグランプリも貫禄で制し、東京大賞典へ挑戦。古馬とは初対決で8着。以降もフェブラリーステークス7着、かしわ記念5着。古馬の壁に突き当たっているが、成長続ける4歳馬。南部杯で突破するか注目が集まる。
ダイシンピスケス
牡6歳 父マジェスティックウォリアー
森秀行きゅう舎・栗東
デビュー5戦目の川崎条件交流で初勝利をあげ、2勝目を船橋でマーク。以降は2勝クラスにとどまっていたが、昨年12月から圧巻の3連勝。ついにオープン入りを果たし、7ヵ月休養明けの重賞初挑戦・白山大賞典(金沢)でも2着に粘った。メンバーはさらに強化されたが、本格化は疑いなし。