注目レース情報

第2回ネクストスター盛岡(M1)

盛岡競馬場 ダ 1400メートル2024/10/6(日) 11R 18:15発走

レースについて

○歴史

 今年(2024年度)、“全日本的なダート競走の体系整備”が本格的にスタート。先日10月2日(水)、ダート三冠目・ジャパンダートクラシックが大井2000mで行われ、フォーエバーヤングが完勝。サウジダービー、UAEダービー優勝、ケンタッキーダービーで僅差3着の実力を誇示。ファンから大喝采を浴びた。

 ネクストスターもダート競走の体系整備の一環。3歳「兵庫チャンピオンシップ」(JpnⅡ)を頂点に各主催者(南関東を除く)ごとに全国8場を舞台に2歳重賞・ネクストスター(一律で1着賞金1000万円)を実施。翌春にも各ブロック4場でネクストスター(3歳スプリントシリーズ)が行われ、兵庫CSへ向かう道筋が完成した。

 昨年、第1回ネクストスター盛岡が行われ、フジユージーンが圧勝。その後も自身の連勝を8に伸ばし、無敗で岩手クラシック二冠を獲得。さらにはJpnⅡへ昇格した不来方賞で4着、ジャパンダートクラシック10着の成績を残した。

 果たして第2回はどの馬が優勝し、どんな道を歩んでいくのか。

昨年優勝馬 フジユージーン

コースの特徴

○ダート1400m

 シーズン中で200レース以上と盛岡で最もレース数が多く、同時に様々な世代・クラスで使用される距離条件。それだけに展開は非常に多様、枠順の内外による有利・不利はほとんど無いと考えていい。基本的には先行タイプが有利、そして3番人気までの人気上位馬の勝率は過去5 年間では82.2%に達しており人気に逆らいすぎるのは禁物。しかし直線一気の追い込みや人気薄の食い込みはクラス・年齢を問わない点に要注意。また春の盛岡開幕直後と夏のクラス変更直後の時期には波乱の結果が起きがち。

盛岡競馬場コース図

有力馬紹介

サウザンドマイル

牡2歳 父グレーターロンドン

齋藤雄一きゅう舎・盛岡

 グレーターロンドンの初年度産駒。デビュー戦は距離不足と砂を被る競馬にとまどって2着に終わったが、ひと叩きされて反応が一変。6頭立て3番人気に甘んじたが、好位からあっさり抜け出して快勝。続いて芝からダート変更された重賞・若鮎賞を6馬身差で圧勝し、岩手2歳戦線をリードした。次のターゲットに選んだのは地方競馬全国交流・ジュニアグランプリだったが、北海道勢が1、2着を独占。サウザンドマイルも若駒賞のタイムを2秒詰めたが、地区レベル差をまざまざと見せつけられた。その後はネクストスター盛岡に合わせて調整を進めて態勢万全。地元同士の戦いなら主役は譲れない。

ラポジート

牝2歳 父ヘンリーバローズ

三野宮通きゅう舎・水沢

 こちらは人気種牡馬シルバーステートの全弟ヘンリーバローズの初年度産駒。デビュー戦から非凡なスピードを披露。サウザンドマイル相手に1秒3差をつけて逃げ切り圧勝。2戦目も1秒2差で逃げ切ったが、3戦目は7着凡走。気難しい面をのぞかせ、今後に課題を残す一戦となった。しかしラポジートは見事克服。ビギナーズカップでは2番手に控えて3コーナー手前で先頭。そのまま押し切って完勝。軌道修正に成功した。自分の型に持ち込めなかった際の不安はあるが、勢いに乗って重賞2連勝まで十分。

ポマイカイ

牡2歳 父ベストウォーリア

菅原勲きゅう舎・水沢

 姉は今年、重賞・早池峰スーパースプリント(水沢850m)を優勝した快速牝馬ダイセンメイト。その血を受けてデビュー戦の盛岡ダート1000mを1秒8差で圧勝。周囲の度肝を抜いたが、2戦目は道中で掛かりっ放しで2着。3戦目は1600m延長もこたえて6着。将来に影を落とす結果だったが、距離が1400mへ短縮されて反撃。2戦連続で2着を確保し、ビギナーズCでは折り合いついたことも収穫だった。同じ1400mなら首位争い必至。

ラヴェイ

牡2歳 父エイシンフラッシュ

小西重征きゅう舎・盛岡

 激戦区の門別1000mの2歳新馬戦を完勝した逸材。4戦目にはJRA札幌・クローバー賞(芝1500m)へ挑戦後に岩手入り。初戦はサンカリプソに敗れたが、上々の滑り出しを切った。この一戦と叩いてネクストスター盛岡は当初の予定どおり。左回りは未経験だが、走り慣れた地元コースなら不安は少ない。

ピカンチフラワー

牝2歳 父ホッコータルマエ

板垣吉則きゅう舎・水沢

 今年第一弾の2歳新馬戦を4馬身差で圧勝。幸先のいいスタートを切ったが、2戦目は2着に敗れて戦列離脱。ビギナーズCは3ヵ月ぶりの実戦だったが、3着を確保した。ひと叩きされた変わり身が脅威の的となる。

マツリダマスラオ

牡2歳 父ニシケンモノノフ

菅原勲きゅう舎・水沢

 デビュー戦2着から2戦目を快勝。以降も2着1回3着2回にまとめ、若鮎賞2着にまとめたが、前走・ビギナーズCで7着。出遅れを喫した上、見せ場すらも作れなかった。敗因はレースに集中できなかったこと。気性面が課題を抱える内容だった。今回が真価を問われる戦いとなる。

サンカリプソ

牝2歳 父タワーオブロンドン

菅原勲きゅう舎・水沢

 門別新馬戦2着、2戦目3着から3戦目を快勝直後に岩手入り。初戦のビギナーズCは4着に終わったが、2戦目快勝で軌道修正に成功した。今回が初の盛岡戦。コース適性が最大のネックだが、実力は前走で証明済み。