注目レース情報

第21回トウケイニセイ記念M2

水沢競馬場 ダ 1600メートル2022/12/5(月) 11R 15:50発走

レースについて

○歴史

 岩手競馬史に残る“伝説の名馬”トウケイニセイを冠名とした「トウケイニセイ記念」の創設は2000年。第1回、第5回は12月に実施されたが、ほかは年明け1月、通常開催の最終週に行われ、岩手競馬を締めくくるフィナーレ重賞として定着した。しかし昨年は2004年度(第5回)以来の12月(6日)実施。今年も12月5日(月)に行われる。

 第3回から第5回までトニージェントが3連覇の偉業を達成。第7回、第8回はテンショウボスが2連覇を果たしたが、以降は連覇達成馬が誕生していない。また2020年度(2021年1月11日)、2019年度は休止となった。 *テータを統一するため表記は実施年ではなく、年度で表記しました。

昨年優勝馬 ヒガシウィルウィン号

コースの特徴

○ダート1600m

4コーナーのポケットからスタートし緩いカーブを切りながら4コーナーに入るコース形態から昔から「内枠有利」と言われてきた。しかし近年は外枠の存在感が増し、フルゲートの際の8枠にあたる11番や12番からの勝馬も決して少なくはない。昨年は全156レース中で内枠の1枠~3枠からの優勝が49。一方外枠の7枠・8枠からの優勝も44あり、「内外互角」といえる傾向だった点は覚えておきたい。

水沢競馬場コース図

データ分析

ミスプロ系が圧倒的優位

2021年度
1着 ヒガシウィルウィン 父サウスヴィグラス(ミスタープロスペクター=ミスプロ系)
2着 タイセイブラスト 父ファスリエフ(ノーザンダンサー=ND系)
3着 ツクバクロオー 父ロージズインメイ(ヘイロー系)
2019年度(2020年度は休止)
1着 センティグレード 父パイロ(APインディ系)
2着 ブルージェット 父ベーカバド(ND系)
3着 スカイサーベル 父ディープスカイ(サンデーサイレンス=SS系)
2017年度(2018年度は休止)
1着 タイセイファントム 父ファンタスティックライト(ブラッシンググルーム系)
2着 ワットロンクン 父クロフネ(ND系)
3着 アントニオピサ 父タニノギムレット(ロベルト系)
2016年度
1着 ミラクルフラワー 父プリサイスエンド(ミスプロ系)
2着 アントニオピサ 父タニノギムレット(ロベルト系)
3着 ナリタスーパーワン 父ウォーエンブレム(ミスプロ系)
2015年度
1着 ラブバレット 父ノボジャック(ND系)
2着 エーシンシャラク 父タイキシャトル(ヘイロー系)
3着 ワットロンクン 父クロフネ(ND系)
2014年度
1着 キモンレッド 父サウスヴィグラス(ミスプロ系)
2着 ライズライン 父スクリーンヒーロー(ロベルト系)
3着 クロワッサン 父フサイチレオン(ミスプロ系)
2013年度
1着 ドリームクラフト 父アグネスデジタル(ミスプロ系)
2着 エバーオンワード 父スターリングローズ(ミスプロ系)
3着 スーブルソー 父ネオユニヴァース(SS系)
2012年度
1着 ティムガッド 父サザンヘイロー(ヘイロー系)
2着 スーパーワシントン 父エイシンワシントン(ダマスカス系)
3着 コパノマユチャン 父プリサイスエンド(ミスプロ系)
2011年度
1着 ヒカルジョディー 父トワイニング(ミスプロ系)
2着 リリーレインボー 父マイネルラヴ(ミスプロ系)
3着 シャイニーハリアー 父ヘクタープロスペクター(ミスプロ系)
2010年度
1着 リュウノキングダム 父スキャターザゴールド(ミスプロ系)
2着 ゴールドマイン 父ダンスインザダーク(SS系)
3着 マヨノエンゼル 父キャプテンスティーヴ(ダマスカス系)

 注目したのはサイアーライン(父方)だが、興味深いデータが出てきた。ミスタープロスペクター(ミスプロ)系の活躍ぶりがすばらしかった。6勝2着2回3着4回。2011年度は1着から3着までを独占した。

 ほかのデータでも言えることだが、水沢マイル以下の重賞ではミスプロ系が圧倒的に強い。盛岡でもクラスターカップ(1200m)はミスプロ系が優位だが、南部杯、マーキュリーカップになるとサンデーサイレンス(SS)系が強いのは、単なる偶然ではない。“平坦マイルはミスプロ系に注目”。

1番人気、2番人気3勝だが、6番人気以下も3勝

1着 2着 3着 勝率 連対率 複勝率
1番人気 3回 3回 2回 30% 60% 80%
2番人気 3回 1回 3回 30% 40% 70%
3番人気 1回 1回 3回 10% 20% 50%
4番人気 0回 1回 0回 0% 10% 10%
5番人気 0回 1回 0回 0% 10% 10%
6人気以下 3回 3回 2回      

 1番人気3勝、2番人気3勝。昨年もヒガシウィルウィンが1番人気に応えて優勝したが、実は2016年ラブバレット以来のこと。2番人気も同じく優勝3回とひとまず人気に応えているが、6番人気の優勝も過去3回。2013年ティムガット(8番人気)、2012年ヒカルジョディー(10番人気)、2011年リュウノキングダム(7番人気)。波乱も結構多い。トウケイニセイ記念は本命サイド決着か大荒れか、極端な結果となっている。

高齢馬も頑張っています

1着 2着 3着
3歳 0回 1回 0回
4歳 2回 0回 3回
5歳 2回 2回 2回
6歳 1回 3回 3回
7歳 2回 2回 2回
8歳 2回 1回 1回
9歳 1回 1回 0回

 年齢別による1~3着馬のデータだが、一昨年までトウケイニセイ記念は年明けに行われたため、1歳加算されるので12月時点での年齢で統一した。

 特徴的なのは4歳馬から9歳馬までまんべんなく優勝馬が出ていること。データ外になったが、2009年度は3歳馬マヨノエンゼルが優勝した。ただ、桐花賞は3歳馬が通算11回優勝。過去10回でも4回優勝しているのに対し、トウケイニセイ記念は過去10回では3歳馬の優勝はなし。1600m戦は高齢で馬活躍していることを意味する。マイル戦は年齢より適性重視がベターのようだ。

逃げか、差し追い込みか。驚くべきデータ

1着 2着 3着
逃げ 4回 2回 0回
先行 0回 4回 1回
差し 3回 4回 9回
追込 3回 0回 0回

 おそらく岩手競馬ダートでこのようなデータはまずないだろう。ダート競馬の理想は先行脚質だが、先行タイプの優勝馬は1度もない。それに対し、逃げ切りが4回。これは想定内だが、追い込み3回は非常に珍しい。水沢は1周1200m平坦の小回り。重賞でこの戦法が決まるのは驚きだ。考えらるのは展開。先行ペースになれば逃げ切りが決まり、ハイペースになれば追い込みが決まるいうこと。もう一つは冬期間の水沢は馬場凍結対策として融雪剤が撒かれ、オールウェザーのような粘土質の砂になる。海外でもそうだが、オールウェザーの馬場は芝馬向きになるケースが多く、追い込みも決まる。結論は“展開をより重視。芝馬もチェック”。

有力馬紹介

グランコージー

牡5歳 父ベルシャザール ミスプロ系

櫻田康二きゅう舎・盛岡

 2歳デビューから4連勝を飾り、南部駒賞は8着だったが、寒菊賞を優勝。6戦5勝の成績を残して2歳最優秀馬に選出された。その後、一度南関東へ移籍してクラウンカップ6着から帰郷。岩手クラシック一冠目・ダイヤモンドカップでフレッチャビアンカに9馬身差をつけて圧勝した。以降はフレッチャビアンカの後塵を拝し、南関東へ再度移籍。5戦2勝後、岩手へ里帰り。初戦のシアンモア記念で2着に粘り、一條記念みちのく大賞典は4着。その後、戦線離脱を余儀なくされ、芝・いしがきマイラーズで復帰。デビュー戦以来、久々の芝と休み明けがこたえて8着に終わったが、ひと叩きされて反応が一変。前走、鮮やかな逃げ切りを決めた。2000m戦では3着最高だが、マイルは過去5勝と最も得意とする距離。ダイヤモンドC以来の重賞制覇に王手をかけた。

ノーブルサターン

牡8歳 父カジノドライヴ APインディ系

板垣吉則きゅう舎・水沢

 中央ダート4勝から2019年、JpnⅢ・マーキュリーカップへ参戦。グリムの2着を確保した。2020年11月、南関東へ移籍して1勝(名古屋)2着1回。近走は着外の連続だが、南関東一線級が相手。今回のメンバーなら格上の存在と見て間違いなく、さらに走り頃の休み明け3戦目。転入初戦でいきなり重賞タイトル獲得のシーンまで。

セイヴァリアント

牡6歳 父ベルシャザール ミスプロ系

佐々木由則きゅう舎・水沢

 中央ダート1600m2勝から南関東1勝後、今年7月に岩手入り。準重賞・すずらん賞を含めて7戦3勝2着3回。連対を外したのは重賞・青藍賞4着のみと抜群の安定度を誇っている。身上とするのがシャープな切れ。前走も最後方からメンバー最速の上がりを駆使し、ハナ差2着に惜敗した。流れ速くなれば一気突き抜ける。

カミノコ

牡7歳 父ローマンルーラー ミスプロ系

佐藤祐司きゅう舎・水沢

 ミスプロ3×3×5の強力なインブリードを持ち、中央ダート1400m2勝、ダート1200m1勝。今年7月に転入し、短距離戦で3勝、JpnⅢ・クラスターカップ5着。激しい気性ゆえ展開に注文つくが、自分の型に持ち込めば抜群の破壊力を披露する。水沢コースは未経験だが、揉まれない外枠なら展開の心配は必要なし。

ヴォウジラール

セン7歳 父ハーツクライ SS系

新田守きゅう舎・水沢

 中央芝1800m2勝、ダート2100m1勝。中央3勝クラスに在籍した。転入当初2戦は10、5着だったが、3戦目2着から重賞・北上川大賞典でも2着。ステイヤーぶりを発揮した。今度はマイルの忙しい競馬になるが、前々走グランコージーの2着なら守備範囲。

リリーモントルー

牡8歳 父ディープブリランテ SS系

村上実きゅう舎・水沢

 昨年、中央2勝クラスから転入して4勝マーク。今季はさらに安定感を増して11戦5勝2着5回。連対を外したのは前々走4着のみ。シーズン初めから9戦連続で連対を継続し、前回快勝で軌道修正に成功した。重賞ではあすなろ賞2着が最高だが、このメンバーなら上位を確保して不思議はない。

リーピングリーズン

牝6歳 父ブラックタイド SS系

櫻田康二きゅう舎・盛岡

 中央未勝利から盛岡2連勝をマークして再度中央入り。ダート2勝で3勝クラスへ上がった。今年10月に岩手へ再転入。2戦目のターフ特別を快勝した。小回り水沢がネックだが、実績的に十分通用。