注目レース情報

第22回留守杯日高賞M1

水沢競馬場 ダ 1600メートル2022/5/15(日) 11R 18:05発走

レースについて

○歴史

 かつて日高賞のレース名で行われていたのが、1969年に創設されたアラブ系4歳(現表記・3歳)最高峰の一戦。サラブレッド系3歳重賞・不来方賞と並び、岩手競馬では最古。日高賞はアラブ系、不来方賞はサラブレッド系ダービーとして長きにわたって盛り上げてきた。

 しかし日高賞はアラブ系の減少に伴い、1999年に廃止。1年置いて新たにサラブレッド系3歳牝馬重賞としてスタート。2004年から留守杯日高賞へ名称変更され、交流レースへ格上げ。さらに2005年から地方競馬全国交流へ昇格し、2010年から“GRANDAME-JAPAN”3歳シーズンに組み込まれた。

 また一昨年から牝馬三冠体系が確立され、留守杯日高賞は岩手競馬牝馬クラシック第一弾となり、今年は1着賞金が400万円から500万円へ増額された。なお、留守杯日高賞の回数は2001年からのカウントです。

昨年優勝馬 スマイルミュ号

コースの特徴

○ダート1600m

4コーナーのポケットからスタートし緩いカーブを切りながら4コーナーに入るコース形態から昔から「内枠有利」と言われてきた。しかし近年は外枠の存在感が増し、フルゲートの際の8枠にあたる11番や12番からの勝馬も決して少なくはない。昨年は全156レース中で内枠の1枠~3枠からの優勝が49。一方外枠の7枠・8枠からの優勝も44あり、「内外互角」といえる傾向だった点は覚えておきたい。

水沢競馬場コース図

データ分析

遠征馬8勝、岩手2勝

2021年 12頭立て 遠征馬3頭
1着 スマイルミュ(北海道)
2着 セカイノホシ(北海道)
3着 グロリオーソ(大井)
2020年 12頭立て 遠征馬5頭
1着 ボンボンショコラ(浦和)
2着 レッドカード(北海道)
3着 キクノナナ(園田)
2019年 8頭立て 遠征馬2頭
1着 グローリアスライブ(川崎)
2着 ボルドープラージュ(岩手)
3着 ボルドーシエル(浦和)
2018年 8頭立て 遠征馬3頭
1着 エグジビッツ(北海道)
2着 スターギア(岩手)
3着 プリムラジュリアン(北海道)
2017年 11頭立て 遠征馬6頭(1頭取り消し)
1着 ダンストンレガーメ(岩手)
2着 グラマシー(名古屋)
3着 メドゥシアナ(岩手)
2016年 9頭立て 遠征馬1頭
1着 サプライズハッピー(岩手)
2着 チャイヨー(岩手)
3着 スクリーンハッピー(岩手)
2015年 11頭立て 遠征馬6頭
1着 ホレミンサイヤ(名古屋)
2着 ミトノレオ(名古屋)
3着 ロードウェーブ(笠松)
2014年 12頭立て 遠征馬6頭
1着 コパノバウンシ(大井)
2着 ターントゥタイド(岩手)
3着 ワンダフルタイム(船橋)
2013年 12頭立て 遠征馬5頭
1着 ハードデイズナイト(川崎)
2着 エイシンルンディー(名古屋)
3着 コウギョウデジタル(岩手)
2012年 12頭立て 遠征馬6頭
1着 ミスシナノ(川崎)
2着 セントウィナー(笠松)
3着 ドクトルコスモ(岩手)

 留守杯日高賞は地方競馬全国交流にふさわしく、過去10年の地区別優勝馬は川崎3勝、岩手2勝、北海道2勝。ほかは浦和1勝、大井1勝、名古屋1勝(データ外だが、2011年は金沢アンダースポット、2010年は笠松エレーヌが優勝)。各地区がまんべんなく優勝している。

 ただ大きなくくりでは南関東5勝と抜けた優勝数。過去10回で勝率50%の南関東所属馬から目が離せない。

 岩手勢は2勝と一見すると健闘しているよう映る。特に2016年は1着から3着まで上位を独占したが、実は遠征馬が1頭(名古屋ベッロポモドーロ/6着)のみ。以上のことから遠征馬有利の傾向は明らか。

 しかし岩手勢は2着4回、3着4回と馬券対象では健闘。また名古屋代表も1勝2着3回の実績を残していることを頭に入れておきたい。

優勝は4番人気以内だが、人気薄の好走も少なくない

1着 2着 3着 単勝率 連対率 複勝率
1番人気 4回 1回 1回 40% 50% 60%
2番人気 3回 3回 0回 30% 60% 60%
3番人気 2回 3回 1回 20% 50% 60%
4番人気 1回 1回 2回 10% 20% 40%
5番人気 0回 0回 1回 0% 0% 10%
6人気以下 0回 2回 5回      

 1番人気の優勝は一昨年のボンボンショコラ、2019年グローリアスライブ、2018年エグジビッツ、2014年コパノバウンシの4頭。内訳も南関東3頭、北海道1頭。地力を見せつけた恰好だった。2番人気の優勝は昨年のスマイルミュ、2017年ダンストンレガーメ、2016年のサプライズハッピー。1番人気に接近しているのは確かだ。4番人気の優勝は2015年、名古屋のホレミンサイヤ。さらに“GRANDAME-JAPAN”へ昇格して以降、過去12回とも4番人気以内の馬が優勝している。ただし6番人気以下は優勝こそないが、2着2回、3着5回。高配当を演出している点は頭に入れておきたいところ。

戦法は逃げか、先行か

1着 2着 3着
逃切 4回 2回 1回
先行 5回 7回 3回
差し 1回 1回 4回
追込 0回 0回 2回

 水沢1600mを舞台に行われる留守杯日高賞は逃げ切り4回、先行5回。先行有利と言われるダート競馬では当然のことだが、この時期の3歳牝馬も逃げ、先行が圧倒的優位に立っている。やはり先行策を取れるのが好走要因と見ていい。

 ただ1回だけ差しが決まったのは2016年のサプライズハッピーだが、先にも記したとおり遠征馬は1頭のみ。ほぼ地元同士の戦いとなったため、サプライズハッピーは普段どおりの競馬ができた。結論は決め手より絶対スピード優先。

優勝条件は過去2勝以上

2021年 スマイルミュ 3勝
2020年 ボンボンショコラ 1勝
2019年 グローリアスライブ 2勝
2018年 エグジビッツ 3勝
2017年 ダンストンレガーメ 4勝
2016年 サプライズハッピー 3勝
2015年 ホレミンサイヤ 5勝
2014年 コパノバウンシ 2勝
2013年 ハードデイズナイト 2勝
2012年 ミスシナノ 2勝

 一昨年は1勝馬ボンボンショコラが優勝したが、その1勝は東京ダート1400mで行われた2歳新馬戦でマークしたもの。

 JRA1勝、しかも新馬戦ならば価値は相当高い。ボンボンショコラは2戦1勝から南関東へ移籍。ユングフラウ賞4着、浦和・桜花賞4着から留守杯日高賞へ参戦。当然のように単勝1・4倍の圧倒的1番人気に応え、逃げ切りを決めた。以上のようにボンボンショコラは別格。昨年のスマイルミュ3勝を含め、9回はすべて2勝以上の馬が優勝している。

有力馬紹介

グラーツィア

父ホッコータルマエ

米谷康秀きゅう舎(船橋)

 デビュー2戦目の門別1000m戦を勝ち上がり、4戦目に2勝目をマーク後、重賞・リリーカップ7着から園田プリンセスカップへ遠征。鮮やかな逃げ切りを決め、初重賞を獲得した。続くラブミーチャン記念(笠松)2着から船橋へ移籍。東京2歳優駿牝馬6着、ユングフラウ賞は9着に終わったが、前々走3着に反撃。今度は名古屋・東海クイーンカップへ沿線して0秒3差で完勝。重賞2勝目を手にした。すでに交流2勝と今回のメンバーでは断然の実績。またすでに7競馬場を踏破し、初の水沢も問題なし。圧倒的1番人気に支持されるのは確実だろう。

ササノハクズ

父フリオーソ

高月賢一きゅう舎(川崎)

 白星はデビュー戦の川崎1400m1勝のみだが、過去6戦して1番人気3回、2番人気2回、3番人気1回。なかなか勝ち切れないでいるが、人気は強さのバロメーター。特に前走、JRA条件交流戦では好枠から先手を主張したが、後続が猛チェック。手をしごいてハナを奪い返した。また4コーナーでも一旦交わされ、普通ならば失速ケースだったが、再び先頭。最後は力尽きたが、負けて強しの一戦だった。きっかけさえ掴めば突き抜ける可能性十分。それが今回かもしれない。

キックフリップ

父ディーマジェスティ

野口孝きゅう舎(浦和)

 デビューは2歳11月と遅かったが、新馬戦を快勝。2戦目5着からJRA条件交流へ臨み、好位キープから直線は3頭の叩き合いに持ち込んでゴール前でもうひと伸び。着差以上に強い内容だった。前々走は3着だったが、勝ったレディオスターは3連勝から南関東二冠目・東京プリンセス賞へ挑戦。最後はスピーディキックに屈したが、見せ場を作って惜しい3着。レースレベルが高かった。まだキャリア5戦でこれからが成長期。一気に主役の座へ躍り出るか。

マルルットゥ

父アンライバルド

佐藤雅彦きゅう舎(水沢)

 デビュー4戦目に初勝利をあげ、以降は重賞路線へ名乗り。今シーズンも2戦目2着から牡馬相手の重賞・スプリングカップへ挑戦。5着入線を果たし、3歳牝馬重賞・あやめ賞へエントリー。4番人気に甘んじたが、向こう正面からするすると前へ進出。直線半ばで先頭ボサノヴァをキッチリ捕らえて初重賞を手にした。持ち味はいい脚を長く使えること。ペースが速くなれば自慢の末脚を駆使。

ボサノヴァ

父ノボジャック

斎藤雄一きゅう舎(盛岡)

 北海道5戦1勝から金沢へ移籍。2勝2着3回3着1回の安定した成績を残し、重賞・シンデレラカップを優勝。笠松・ライデンリーダー記念でも2着を確保した。転入初戦は3ヵ月半ぶりの実戦だったが、あっさり逃げ切りを決めて圧勝。あやめ賞で1番人気に支持されたが、伸び切れず2着。このまま後退するか、それとも反撃に転じるか。正念場を迎えた。

ササキンローズ

父ディスクリートキャット

佐野謙二きゅう舎(大井)

 デビュー2戦目の大井1200mを快勝し、盛岡ダート1400mで行われた2歳牝馬交流・プリンセスカップへ参戦。スタートひと息だったが、上がり3ハロン36秒8の強烈な末脚を披露。レディーアーサーの2着に突っ込んだ。地元に戻って3着を確保したが、以降は着外の連続。舞台は水沢に替わったが、岩手に活路を求めてきた。