注目レース情報

第46回桐花賞M1

水沢競馬場 ダ 2000メートル2021/12/31(金) 10R 15:50発走

レースについて

○歴史

 桐花賞の創設は1975年。JRA「有馬記念」を範に採り、ファン投票によって代表馬が選出される岩手競馬のグランプリレース。

 桐花賞は毎年12月31日大みそかの恒例行事として定着したが、初めて大みそかに行われたのは1992年度(第18回・優勝グレートホープ)。前後して12月30日、年明け第一週で実施されたことがあったが、2005年から12月31日に固定。現在に至っている。

 連覇は第5、6回スリーパレード。第8、9回トウケイホープ、第17、18回グレードホープ(15年を合わせて3度優勝)。第41回、42回ナムラタイタン。またトウケイニセイ(第19回~21回)、トニージェント(第28回~30回)は3連覇の偉業達成。またエンパイアペガサスは2017年、2020年と2度制覇を果たしている。

 第1回から第5回まで舞台は盛岡(旧・緑ヶ丘)2000mで行われ、その後は水沢と交互に実施され、1982年以降は水沢2000mを舞台に行われている。

 桐花賞レコードは2013年、スーブルソーがマークした2分6秒0。

昨年優勝馬 エンパイアペガサス号

データ分析

3歳馬は岩手クラシック、ダービーGP好走組。古馬は多士済々。

*2018年は休止

2020年
1着 エンパイアペガサス←北上川大賞典①←A級②
2着 ヒガシウィルウィン←絆カップ①←南部杯⑧
3着 フレッチャビアンカ←北上川大賞典②←ダービーGP①
2019年
1着 ヤマショウブラック←白嶺賞②←イーハトーブマイル①
2着 エンパイアペガサス←白嶺賞①←北國王冠③
3着 アドマイヤメテオ←←白嶺賞③←絆カップ③
2017年
1着 エンパイアペガサス←浦和記念⑥←絆カップ⑥
2着 ベンテンコゾウ←ダービーGP⑤←A級①
3着 ダイワエクシード←北上川大賞典①←A級②
2016年
1着 ナムラタイタン←絆カップ②←シアンモア記念①
2着 アントニオピサ←北上川大賞典②←A級①
3着 コミュニティ←北上川大賞典③←A級①
2015年
1着 ナムラタイタン←絆カップ①←南部杯⑬
2着 コミュニティ←北上川大賞典②←絆カップ③
3着 ライズライン←北上川大賞典①←絆カップ⑤
2014年
1着 コミュニティ←白嶺賞④←北上川大賞典③
2着 ナムラタイタン←北上川大賞典①←JBCクラシック⑥
3着 ワットロンクン←B1①←黒潮盃⑬
2013年
1着 スーブルソー←A級①←A級②
2着 モズ←北上川大賞典①←アンドロメダS⑭
3着 トーホクアロー←A級④←A級②
2012年
1着 ロッソコルサ←ダービーGP①←不来方賞①
2着 マイネヴィント←北上川大賞典①←A級③
3着 ジョーモルデュー←A級②←道営記念⑥
2011年
1着 カミノヌヴォー←ダービーGP①←不来方賞①
2着 コアレスランナー←A級①←A級③
3着 ニシノエックス←B2②←シルバーステッキ賞⑤
2010年
1着 ロックハンドスター←ダービーGP①←不来方賞①
2着 マヨノエンゼル←白嶺賞②←栗駒賞⑦
3着 サクラマジェスティ←A級①←A級② 

 3歳馬の優勝は過去4頭。共通するのは不来方賞を優勝していること。ダービーグランプリも重要なステップ。ロックハンドスター、カミノヌヴォー、ロッソコルサがダービーGPも制し、桐花賞を制した。一昨年のヤマショウブラックはダービーGP4着。白嶺賞ハナ差2着から桐花賞を優勝した。

 古馬は白嶺賞出走組から3頭が優勝しているが、今年は休止。それを除くと絆カップ、北上川大賞典などから桐花賞を制している。

北上川大賞典、桐花賞連勝は13年ぶりの快挙!

北上川大賞典優勝 →桐花賞
2020年 エンパイアペガサス 優勝
2019年 休止
2018年 エンパイアペガサス 休止
2017年 ダイワエクシード 3着
2016年 ナリタポセイドン 不出
2015年 ライズライン 3着
2014年 ナムラタイタン 2着
2013年 モズ 2着
2012年 マイネヴィント 2着
2011年 マイネルビスタ 10着
2010年 メイホウホップ 7着

 昨年まで過去10回で北上川大賞典1着馬で桐花賞を連勝した馬は1頭もいなかった。ひとまず2着3回3着2回と馬券対象は果たしたが、連勝は2007年のテンショウボスまでさかのぼらなければならなかった。

 しかしエンパイアペガサスは昨年、北上川大賞典、桐花賞を連勝。13年ぶりの快挙を果たした。昨年のデータで北上川大賞典、桐花賞連勝は厳しいと記したが、エンパイアペガサスが見事覆した。その点でも歴史に残る強豪といっても過言ではない。

桐花賞優勝馬=年度代表馬の確率は5割

桐花賞優勝 年度代表馬
2020年 エンパイアペガサス フレッチャビアンカ
2019年 ヤマショウブラック ヤマショウブラック
2018年 休止 チャイヤプーン
2017年 エンパイアペガサス ラブバレット
2016年 ナムラタイタン ラブバレット
2015年 ナムラタイタン ナムラタイタン
2014年 コミュニティ ナムラタイタン
2013年 スーブルソー ドリームクラフト
2012年 ロッソコルサ ロッソコルサ
2011年 カミノヌヴォー カミノヌヴォー
2010年 ロックハンドスター ロックハンドスター

 桐花賞を制した3歳馬4頭は、いずれも年度代表馬に選出されている。やはり岩手クラシック、ダービーグランプリで好走した上、桐花賞を制するとインパクト大。ほぼ満場一致で年度代表馬に選ばれている。

 マヨノエンゼルは桐花賞2着に敗れたが、年度代表馬に選ばれ、昨年のフレッチャビアンカも桐花賞3着に敗れたが、ダービーグランプリ優勝などを評価されて年度代表馬に選出された。

 古馬で桐花賞を優勝し、年度代表馬に選ばれたのは過去10回でナムラタイタン1回のみと直結するデータとは言えないが、トータルでは桐花賞優勝=年度代表馬は5割。果たして今年はどのような結果となるか。

1番人気5勝2着4回、2番人気2勝2着2回

1着 2着 3着 単勝率 連対率 複勝率
1番人気 5回 4回 0回 50% 90% 90%
2番人気 2回 2回 3回 20% 40% 70%
3番人気 1回 1回 3回 10% 20% 50%
4番人気 1回 1回 2回 10% 20% 40%
5番人気 0回 1回 0回 0% 10% 10%
6人気以下 1回 1回 2回      

 1番人気の優勝はナムラタイタン(2度)、ロッソコルサ、カミノヌヴォー、ロックハンドスターの5頭。さらに2着も3回を確保し勝率50%、連対率80%と1番人気の信頼度は高い。

 続く2番人気の優勝はヤマショウブラック、エンパイアペガサスの2頭。終わってみれば納得の結果。1、2番人気馬が過去10回中7度も優勝している。

 3番人気の優勝は昨年のエンパイアペガサス。4番人気はコミュニティ。4番人気以内の優勝率は90%となっている。

 6番人気以下での優勝は2013年、スーブルソー。単勝でも2370円の高配当を演出し、3連単も83360円。実は1番人気が連対の外したのがこの年。1番人気ローレルカンタータが6着に沈み、波乱の一戦となった。

 ただし大波乱はこの1回のみ。基本は本命サイド。近3年も人気順はともかく1~3番人気が上位3着までを確保している。

3歳馬優勝4回、4歳馬2回

1着 2着 3着 通算
3歳 4回 1回 3回 11回
4歳 2回 1回 3回 5回
5歳 0回 3回 1回 9回
6歳 1回 3回 0回 8回
7歳 1回 1回 1回 7回
8歳 0回 1回 2回 3回
9歳 1回 0回 0回 1回
10歳 1回 0回 0回 1回

 世代別優勝で目につくのは3歳馬。史上初めて3歳優勝を果たしたカウンテスアップを皮切りに、計11頭が優勝。過去10年でも4頭が桐花賞を制しており、3歳優位の傾向。

 ただ絶対とも言えない。過去10回こそ5、8歳の優勝はなかったが、トータルでは各世代からまんべんなく優勝馬が出ている。なお9歳、10歳の優勝は現在、種牡馬で活躍中のナムラタイタンです。

ファン投票1位馬の結果は…

2020年 エンパイアペガサス 優勝
2019年 エンパイアペガサス 2着
2017年 コミュニティ 5着
2016年 ナムラタイタン 優勝
2015年 ナムラタイタン 優勝
2014年 ナムラタイタン 2着
2013年 モズ 2着
2012年 トーホクキング 7着
2011年 ゴールドマイン 5着
2010年 ロックハンドスター 優勝

 ファン投票1位で優勝したのはナムラタイタン(2連覇)、ロックハンドスター、そして昨年のエンパイアぺガスの4回。勝率40%、連対率70%ならばファンの支持にひとまず応えてきたと判断できる。

有力馬紹介

エンパイアペガサス

ファン投票1位

1589票

 3歳時、岩手ダービー・ダイヤモンドカップ(当時)、不来方賞を含めて重賞5勝。4歳時、報知グランプリカップ、一條記念みちのく大賞典、桐花賞など重賞4勝。5歳時、オグリキャップ記念、一條記念みちのく大賞典など重賞4勝。6歳時、青藍賞、白嶺賞の重賞2勝、7歳時、北上川大賞典、桐花賞の重賞2勝。そして今年8歳、一條記念みちのく大賞典、北上川大賞典の重賞2勝。以上、積み重ねてきた重賞制覇数『19』。昨年、桐花賞を制した時点で岩手競馬の重賞制覇の新記録17勝を樹立したが、今年はさらに重賞2つを積み上げた。

 以上の偉大な足跡を残してきたエンパイアペガサスも今回の桐花賞がラストラン。もう一つの勲章は桐花賞ファン投票で4年連続(2018年休止時も含む)1位に選ばれたこと。定かではないが、4年連続1位はあり得ないこと。いかにエンパイアペガサスが長きにわたって活躍し、ファンの支持を集めてきたかを如実に表している。

 今年春はチャイヤプーン、ヒガシウィルウィン、エンパイアペガサスの三強が激突。シアンモア記念はヒガシウィルウィンに屈してクビ差2着に敗れたが、続く一條記念みちのく大賞典で見事雪辱。直線の叩き合いでヒガシウィルウィンをハナ差で制し、メイセイオペラ以来、史上2頭目のみちのく大賞典3度制覇を成し遂げた。

 JpnⅢ・マーキュリーカップ7着後、3ヵ月休養。復帰戦は5着に終わったが、ひと叩きされて北上川大賞典を1秒9の大差で圧勝。ボールドマックス、グレートホープに次いで史上3頭目の3連覇を果たした。

 今度のターゲットはグレートホープ、トウケイニセイ、トニージェントに続く桐花賞3度目制覇。引退レースを勝利で飾り、重賞タイトル20勝の大台に乗せるか。ファンは熱い視線で応援し、見守っている。

ヒガシウィルウィン

ファン投票2位

1277票

 圧巻は東京ダービー、JpnⅠ・ジャパンダートダービーを連勝。秋にはJpnⅡ・浦和記念でも2着を確保し、NARグランプリ年度代表馬、最優秀3歳馬の栄誉を獲得した。翌年もサンタアニタトロフィーを優勝したが、以降は重賞タイトルから遠ざかり、自問自答の日々を送った。

 岩手へ新天地を求めてきたのは昨年8月、準重賞・すずらん賞。転入前のブリリアントカップ除外があり、2月、フジノウェーブ記念11着以来の実戦。最後は貫禄の違いでパンプキンズの逃げを捕えたが、反応ひと息。陣営も不満が残る内容だったが、ひと叩きされて反応が一変。青藍賞を1秒2差で圧勝し、南部杯8着から絆カップも完勝。レースを使われながら本来の迫力を取り戻していった。

 ヒガシウィルウィンが次に選んだ戦いの場は桐花賞。エンパイアペガサスには完敗だったが、東北優駿(岩手ダービー)、不来方賞の岩手二冠を制し、ダービーグランプリも優勝したフレッチャビアンカの追撃を封じて2着を死守した。

 岩手を舞台にエンパイアペガサスとの直接対決は1勝2敗の成績だが、浦和記念ではエンパイアペガサスに先着2着。通算ではまったく五分の戦いを繰り広げ、今回の桐花賞がまさしく雌雄を決する一戦。頂上決戦の瞬間を迎える。

ゴールデンヒーラー

ファン投票4位

552票

 デビュー戦から非凡なセンスを披露して2連勝。連対を外したのは芝1000mが合わなかった5着のみ。圧巻は交流2戦だった。まず知床賞で北海道勢を迎え撃って0秒4差で完勝。知床賞が重賞昇格後、初めて岩手勢に優勝をもたらし、“GRANDAME-JAPAN2020”2歳シーズンでは全国の強豪相手に快勝。以上の活躍から2歳馬にして最優秀短距離馬に選出された。

 今シーズンは牝馬重賞・あやめ賞から始動。地力の違いを見せつけて完勝後、牡馬クラシック挑戦を表明。ダイヤモンドカップ2着、東北優駿4着、不来方賞2着と牡馬相手に互角の勝負を演じた。その間にも岩手版オークス・ひまわり賞、不来方賞トライアル・やまびこ賞を優勝した。OROオータムティアラ2着後、JpnⅢ・クイーン賞(船橋)へ挑戦。結果7着だったが、初グレードは貴重な体験になったはず。今回は3歳牝馬のアドバンテージで53キロで臨めるのが強み。

ヤマショウブラック

ファン投票6位

332票

 2歳時に北海道2勝から知床賞へ参戦して優勝。そのまま岩手入りしたが、寒菊賞2着後、南関東へ移籍。羽田盃5着に善戦した。岩手へ再転入したのは黒潮盃7着直後。不来方賞をハナ差で制し、ダービーグランプリ4着からイーハトーブマイル1着。古馬オープン初挑戦の白嶺賞はエンパイアペガサスに敗れたが、桐花賞で見事雪辱。3歳馬で年度代表馬の栄光を手にした。

 これで“ヤマショウブラック時代”到来かと思ったが、翌年は大物転入馬ランガディアに完敗の連続。一旦、南関東へ移籍し、北上川大賞典で岩手復帰する予定だったが、無念の出走取り消し。今年までジックリ再起を待った。その成果は今季3戦目快勝で出たが、またもや勝利から遠ざかってしまった。それでもファンは桐花賞6位に支持したのは2年前の桐花賞優勝が強烈だったから。ベストの2000m、脚抜きのいい馬場で復活を賭ける。

レールガン

ファン投票7位

289票

 父アイルハヴアナザーケンタッキーダービー、プリークネスステークスの二冠を優勝。ミスプロ系ながらスタミナ型の評価を受けていた。レールガンは中央2戦0勝から転入。移籍2戦目、4戦目を勝ち上がり岩手クラシックへ登場。東北優駿3着、不来方賞でも4着を確保したが、その後は1勝のみにとどまっていた。

 転機は今冬の南関東トレード。4戦して3着1回が最高だったが、再転入戦を2着にまとめ、以降も2勝マーク。前走・北上川大賞典でも2着を確保し、2勝2着3回。いまやオープンでも勝ち負けするまで出世した。舞台は替わっても2000mは望むところ。ロングスパートを決めるか注目が集まる。

ツクバクロオ―

報道推薦

 中央ダート1700m2勝、ダート1200m1勝から高知へトレード。6勝をあげ、昨年は重賞・福永洋一記念(1600m)を優勝した。また2400mの長丁場で行われる高知県知事杯で2着1回3着1回の好成績を残し、距離への融通性を兼ね備えているのが強み。転入戦のトウケイニセイ記念は4ヵ月半ぶりの実戦ながら3着にまとめ、状態アップは確実。好走条件がそろった。