注目レース情報

第35回マイルチャンピオンシップ南部杯JpnI

盛岡競馬場 ダ 1600メートル2022/10/10(日)

レースについて

○歴史

 南部杯の創設は1988年。第1回から第7回まで北関東以北の地区限定競走で実施。水沢1600mを舞台に『北日本マイルチャンピオンシップ南部杯』のレース名で行われましたが、1995年、JRA、全国の地方競馬にも門戸を開放。名称も『マイルチャンピオンシップ南部杯』へ変わり、JRA・ライブリマウント、岩手トウケイニセイの対決は“天下分け目の決戦”と言われました。結果はライブリマウントに軍配。翌年3月、第1回ドバイワールドカップへ遠征しました。

 1996年、新盛岡競馬場=OROパークの完成に伴い、盛岡ダート1600mへ移行。“砂の女王”ホクトベガが圧勝し、1998年はメイセイオペラが優勝。2001年はアグネスデジタルなど名だたるダート強豪が歴代名馬に名を連ねています。

 また南部杯はリピーターが多いことでも有名です。北日本時代も含めるとトウケイニセイ、ユートピア、ブルーコンコルド(3連覇)、エスポワールシチー(2連覇、3度優勝)、ベストウォーリア、コパノリッキー、そして昨年アルクトスと計7頭が連覇以上を達成しています。

昨年優勝馬 アルクトス号

コースの特徴

○ダート1600m

2コーナー奥からスタートして途中通過するコーナーはわずか2カ所。加えて約800mにも及ぶ向こう正面の存在もあって、枠順による有利・不利が少ない実力勝負が期待できる。しかし“直線が長い”イメージのわりには流れが落ち着きがちで、差し・追込の本格派には展開が向かない場合も多々ある点に注意。先行馬同士の決着で収まりやすい南部杯がやはりこの距離のレースの典型的なイメージになる。

盛岡競馬場コース図

データ分析

かしわ記念orエルムSorプロキオンS→南部杯優勝8頭

2021年
1着 アルクトス さきたま杯①←フェブラリーS⑨
2着 ヒロシゲゴールド クラスターC③←北海道SC①
3着 ソリストサンダー エルムS⑩←かしわ記念②
2020年
1着 アルクトス エルムS⑨←かしわ記念④
2着 モズアスコット かしわ記念⑥←高松宮記念⑫
3着 モジアナフレイバ 千葉ダートマイル①←帝王賞⑬
2019年
1着 サンライズノヴァ プロキオンS④←さきたま杯④
2着 アルクトス プロキオンS①←欅S①
3着 ゴールドドリーム かしわ記念①←フェブラリーS②
2018年
1着 ルヴァンスレーヴ JDD①←ユニコーンS①
2着 ゴールドドリーム 帝王賞①←かしわ記念①
3着 メイショウウタゲ エニフS①←名鉄杯⑭
2017年
1着 コパノリッキー かしわ記念①←フェブラリーS⑭
2着 ノボバカラ キーンランドC⑩←函館スプリント⑦
3着 キングスガード プロキオンS①←天保S②
2016年
1着 コパノリッキー 帝王賞①←かしわ記念①
2着 ベストウォーリア さきたま杯②←かしわ記念③
3着 ホッコータルマエ 帝王賞④←ドバイWC⑨
2015年
1着 ベストウォーリア プロキオンS①←かしわ記念②
2着 タガノトネール オーバルスプリント③←サマーCh①
3着 ワンダーアキュート 帝王賞⑧←かしわ記念①
2014年
1着 ベストウォーリア プロキオンS①←かしわ記念②
2着 ポアゾンブラック エニフS①←北九州記念⑱
3着 アドマイヤロイヤル プロキオンS⑭←アハルテケS③
2013年
1着 エスポワールシチー かしわ記念②←フェブラリーS②
2着 ホッコータルマエ 帝王賞①←かしわ記念①
3着 セイクリムズン プロキオンS②←さきたま杯②
2012年
1着 エスポワールシチー エルムS②←帝王賞②←かしわ①
2着 ダイショウジェット 日本テレビ盃④←オーバルS④
3着 アドマイヤロイヤル プロキオンS②←アハルテケS③

 昨年、アルクトスはさきたま杯1着から南部杯2連覇を果たした。JBCスプリント(金沢1400m)をにらんで、あえて1400mを使った。それに対し2着ヒロシゲゴールドはクラスターC3着から2着に健闘した。データ外だったが、これはある意味でリピーター。過去にクラスターCで2着も2回あり、盛岡コースとの相性を考えての挑戦だった。3着ソリストサンダーはかしわ記念→エルムSの王道を歩んで3着を確保した。

 過去10回でかしわ記念から南部杯へ直行して優勝したのは2頭(コパノリッキー2017年、エスポワールシチー2013年)。プロキオンSから3頭(サンライズノヴァ、ベストウォーリア2015年、2014年)。エルムSから2頭(アルクトス2020年、エスポワールシチー2012年)。

 直行ではなかったが、前々走でかしわ記念を使って優勝したのは、ほかにコパノリッキー(2016年)、ベストウォーリア(2015年、2014年)、エスポワールシチー(2012年)。合計すると何と8頭が南部杯を制し、盛岡と同じ左回り船橋1600mで行われるかしわ記念から目が離せない。

1番人気6勝、2番人気2勝

1着 2着 3着 勝率 連対率 複勝率
1番人気 6回 1回 1回 60% 70% 80%
2番人気 2回 5回 2回 20% 70% 90%
3番人気 0回 0回 1回 0% 0% 10%
4番人気 1回 1回 2回 10% 20% 40%
5番人気 0回 0回 3回 0% 0% 30%
6人気以下 1回 3回 1回      

 一昨年、南部杯優勝は“4番人気以上”の神話が崩れたと記した。日本レコードで優勝したアルクトスは6番人気。北日本時代の第1回からも含め、5番人気以下(6番人気)の優勝は初めての出来事だったが、単勝配当は690円。6番人気でこの配当?と疑問に思っただろうが、6番人気まですべてひと桁配当。アルクトスも評価は低くなかった。そして昨年、アルクトスは堂々1番人気に応えて2連覇を果たした。

 1番人気の優勝は過去10回中6回。2、3着もそれぞれ1回とひとまず人気に応えている。2番人気も同様。優勝2回は1番人気の優勝6回を考えれば仕方なし。それでも2番人気5回、3番人気2回。複勝率では1番人気を上回っているが、3番人気は毎年苦戦を強いられている。3着1回は2012年(優勝は1番人気エスポワールシチー)アドマイヤロイヤルの一度のみ。昨年も3番人気エアスピネルは6着に終わった。

各世代ともまんべんなく優勝

1着 2着 3着
3歳 1回 0回 0回
4歳 1回 2回 0回
5歳 3回 4回 2回
6歳 2回 3回 3回
7歳 2回 0回 4回
8歳 1回 0回 0回
9歳 0回 1回 1回

 世代別優勝は5歳3回を頂点に山型をなし、まんべんなく各世代から優勝馬が出ている。5歳世代から2020年アルクトス、2019年サンライズノヴァ、2015年ベストウォーリア。6歳世代は2021年アルクトス、2016年コパノリッキー。7歳世代も2017年コパノリッキー、2012年エスポワールシチーが優勝しているが、6、7歳世代のアルクトス、コパノリッキー、エスポワールシチーはいずれも2連覇を果たし、南部杯はリピーターが多いことを裏付けている。

 また3歳優勝は2018年のルヴァンスレーヴ。南部杯史上初めて3歳馬優勝の快挙を果たしたが、2021年から種牡馬入り。今年、初年度産駒が誕生した人気種牡馬。南部杯の父仔制覇をいつの日か達成してほしい。

南部杯=盛岡ダート1600mは外枠有利。次は内枠

1着
2着 0
3着
1枠 2枠 3枠 4枠 5枠 6枠 7枠 8枠
1着
2着
3着

 南部杯はフルゲート16頭。年によって出走頭数が変わるため、必ずしもどの馬番が有利とはいえないが、昨年は16頭立て大外16番枠に入ったアルクトスが優勝した。強いてあげれば12番枠3勝、10番枠2勝がラッキーナンバーと言えるだろう。

 しかし枠順別に変えると一気に傾向が見えてくる。6枠4勝、7枠4勝。あとは2枠1勝、8枠1勝。2着は各枠順ともまんべんなく出ているが、3着は真ん中を谷にして4枠は“0回”。この数字から南部杯は外枠有利、続くのが内枠となる。

 理由は南部杯の舞台、盛岡ダート1600mにあると推測できる。スタート地点は2コーナーから引き込み最奥にあり、3コーナーのカーブ入口までほぼ直線で約800m。大外に入っても直線が長く、無理をしなくても自己ポジションを取ることができる。昨年のアルクトスが典型例だった。加えて南部杯は交流戦のため団子状態になるケースはほぼなし。外枠は不利、いやむしろ有利に運ぶことが多い。

 続いて内枠も優勝は2枠1回のみだが、2、3着の好走は少なくない。競馬の原則だが、どんなレースでも基本は内枠有利。特に逃げ、先行タイプは枠差も利して絶好ポジションが取りやすい。

 驚いたのは3枠~5枠の優勝馬“0回”。2,3着馬も苦戦を強いられている。特に真ん中の4枠は2着1回のみ。これも盛岡ダート1600mの特徴なのかもしれない。

参考データ

マイルチャンピオンシップ南部杯(1995年~)サイアーライン
2021年 アルクトス 父アドマイヤオーラ SS系
2020年 アルクトス 同上
2019年 サンライズノヴァ 父ゴールドアリュール SS系
2018年 ルヴァンスレーヴ 父シンボリクリスエス ロベルト系
2017年 コパノリッキー 父ゴールドアリュール SS系
2016年 コパノリッキー 同上
2015年 ベストウォーリア 父マジェスティックウォリアー APインディ系
2014年 ベストウォーリア 同上
2013年 エスポワールシチー 父ゴールドアリュール SS系
2012年 エスポワールシチー 同上
2010年 オーロマイスター 父ゴールドアリュール SS系
2009年 エスポワールシチー 父ゴールドアリュール SS系
2008年 ブルーコンコルド 父カーリアン ノーザンダンサー系
2007年 ブルーコンコルド 同上
2006年 ブルーコンコルド 同上
2005年 ユートピア 父フォーティナイナー ミスプロ系
2004年 ユートピア 同上
2003年 アドマイヤドン 父ティンバーカントリー ミスプロ系
2002年 トーホウエンペラー 父ブライアンズタイム ロベルト系
2001年 アグネスデジタル 父クラフティプロスペクター ミスプロ系
2000年 ゴールドティアラ 父シーキングザゴールド ミスプロ系
1999年 ニホンピロジュピタ 父オペラハウス ノーザンダンサー系
1998年 メイセイオペラ 父グランドオペラ ノーザンダンサー系
1997年 タイキシャーロック 父ジェイドロバリー ミスプロ系
1996年 ホクトベガ 父ナグルスキー ノーザンダンサー系
1995年 ライブリマウント 父グリーンマウント ノーザンダンサー系
過去10年最低配当
単勝 110円(2012年)
馬複 140円(2018年)
馬単 290円(2018年)
3連複 300円(2016年)
3連単 770円(2016年)
過去10年最高配当
単勝 1650円(2019年)
馬複 12830円(2017年)
馬単 16710円(2017年)
3連複 20270円(2017年)
3連単 125590円(2017年)