注目レース情報
第4回OROオータムティアラM1
盛岡競馬場 ダ 2000メートル2023/9/18(祝月) 12R 18:05発走
レースについて
○歴史
3年前、牡馬クラシック三冠に続き牝馬クラシックでも三冠レースを構築。最終三冠目となる「OROオータムティアラ」を創設した。一冠目・留守杯日高賞(全国交流 水沢1600m)、二冠目・ひまわり賞(オークス 盛岡ダート1800m)、三冠目・OROオータムティアラ(盛岡ダート2000m)の牝馬三冠体系が確立した。
2019年以前、ひまわり賞は2000mを舞台に行われていたが、OROオータムティアラ創設に伴い、1800mへ短縮。結果、一冠目から1600m、1800m、2000mと1ハロンずつ延長される形となった。
また第1回、第2回OROオータムティアラの実施時期は10月下旬だったが、昨年から開催時期が1ヶ月ほど早まり、9月中旬に移行。ローテーション的には地方競馬全国交流・ダービーグランプリにも出走が可能となる。

昨年優勝馬 トーセンキャロル号
コースの特徴
○ダート2000m
4コーナー奥のポケットからスタートして2度の坂越えを要求される過酷なコースだけに中途半端な逃げや先行馬は苦しい。 逆に、そんなイメージのせいか実力馬が先行策を採ると他が競りかけてこず、そのまま押し切って圧勝してしまうケースも。 昨年は6レース中で逃げ切りは一度だけ、不来方賞などは追い込み決着だったが、その不来方賞以外の5レースでは4角先頭の位置にいた馬が馬券圏内に残っている点、そして過去5年では1番人気・2番人気合わせた勝率が7割近い点に注目。

盛岡競馬場コース図
データ分析
2020年10月25日 第1回OROオータムティアラ | |
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1着 | セシール C1①←C2①←C2① 中央芝2000m⑨ |
2着 | マルケイマーヴェル A級④←ひまわり賞①←3歳① |
3着 | ピエナアルテシア C1②←C2④←C2① 中央芝2000m⑥ |
2021年10月24日 第2回OROオータムティアラ | |
1着 | ファイントリック A級③←不来方賞⑦←イーハトーブマイル⑦ 不来方賞2000m |
2着 | ゴールデンヒーラー 不来方賞②←ひまわり賞①←やまびこ賞① |
3着 | ホワイトブライド A級①←イーハトーブマイル②←ひまわり賞② |
2022年9月18日 第3回OROオータムティアラ | |
1着 | トーセンキャロル ひまわり賞①←川崎B2⑩←東京プリンセス賞⑪ |
2着 | アップテンペスト やまびこ賞①←ひまわり賞⑤←駿蹄賞⑫ |
3着 | ビッグタマテルーフ ひまわり賞⑩←ハヤテS⑨ *東北優駿⑩ |
距離経験がモノをいう
今年で4回目のOROオータムティアラ。分析するためのデータ量は不足しているが、過去2回の1着馬に共通するのが芝ダートを問わず、1800m以上を経験していること。セシールは福島芝2000m9着、ファイントリックは不来方賞7着で2000mを使っている。2、3着馬も2000mの経験はなかったが、ひまわり賞で1800mを経験していた。昨年のトーセンキャロルはひまわり賞、東京プリンセス賞で1800mを経験。またアップテンペストは駿蹄賞(名古屋)で2000m、3着ビッグタマテルーフも東北優駿で2000mを経験済み。どうやら距離経験がカギを握る可能性が高い。
実績プラス、調子
第1回セシールは中央2戦未勝利から岩手入り。獲得賞金“0円”だったため最下級3歳C2からスタートしたが、7戦6勝(一度8着はJRA条件交流)、4連勝を飾ってOROオータムティアラを戴冠した。 昨年、第2回ファイントリックはシーズン未勝利だったが、注目してほしいのは前走A級戦3着。不来方賞は7着に終わったが、1着サンエイバラードのクビ、クビ差3着(0秒1)に惜敗。秋を迎え、調子を上げてOROオータムティアラに臨めたのが好走要因だった。そして昨年、トーセンキャロルはひまわり賞、同レースと牝馬二冠を獲得した。実績は当然だが、前走内容にも注目したい。
有力馬紹介
ミニアチュール
牝3歳 父ラブリーデイ
佐藤祐司きゅう舎・水沢
北海道2勝から転入後、破竹の7連勝。ダイヤモンドカップ、東北優駿(岩手ダービー)と牡馬クラシック二冠を制し、岩手版オークス・ひまわり賞も圧勝し、不来方賞へ勇躍登場。圧倒的1番人気に支持されたが、まさかの逃げ一杯4着。史上初の牡馬クラシック三冠制覇はならなかった。今度は矛先を変えて牝馬クラシック二冠を目指してOROオータムティアラへ出走する。左回りと盛岡坂がネックだったが、2度目の盛岡・ひまわり賞であっさりクリアー。牝馬同士の戦いなら能力の違いが歴然。ひと叩きされた上昇度も加味すれば首位奪回の可能性は非常に高い。
フジラプンツェル
牝3歳 父メイショウボーラー
瀬戸幸一きゅう舎・水沢
デビューから圧巻の5連勝を飾り、重賞も2勝。交流・南部駒賞は4着に敗れたが、牝馬交流・プリンセスカップで雪辱。以上の成績から2歳最優秀馬に選出された。続いて東京2歳優駿牝馬(大井)に挑戦10着後、JRAへ移籍。3戦着外に終わって里帰りして4ヵ月の休養から戦列に復帰。初戦2着、やまびこ賞5着とまだ本来の迫力を取り戻せず、未経験の2000mにも不安が残るが、実力は2歳時に証明済み。加えてコース広い盛岡の方が合う。
スノーパトロール
牝3歳 アメリカンペイトリオット
飯田弘道きゅう舎・盛岡
中央ダート1600m2着1回から転入。あやめ賞4着、スプリングカップ3着、ダイヤモンドカップ3着、東北優駿4着と一連の重賞で上位を確保。芝準重賞・はまなす賞を逃げ切り、待望の初勝利を飾った。今回は2ヵ月半ぶりの実戦となるが、2000mは基本歓迎。いきなり勝ち負けに持ち込める。
アシモトヨシ
牝3歳 父マインドユアビスケッツ
千葉博次きゅう舎・水沢
デビュー戦の盛岡ダート1000mを快勝し、以降は重賞路線に名乗り。3歳が最高だったが、強豪メンバーと戦って地力強化。4走前の3歳B1戦で待望の2勝目をマークし、JRA条件交流2着、やまびこ賞4着。成長一途をたどっている。
ツーエムルーイ―
牝3歳 父バゴ
飯田弘道きゅう舎・盛岡
デビュー2戦目の中京ダート1800mで2番手抜け出しを決めて快勝。1勝クラスでは6着最高に終わり、2ヵ月の休養を経て岩手入り。初戦は3番手キープから1秒3差3着。伸びを欠いたが、初の地方ダートに戸惑ったか。今度は左回り、距離が2000mに延長されたのは基本歓迎。反撃に転じて当然だろう。
リスレツィオ
牝3歳 父ディスクリートキャット
千葉幸喜きゅう舎・水沢
北海道4戦3着1回から転入後、あっさり4連勝をマーク。以降は重賞路線に乗り、イーハトーブマイル3着、ひまわり賞3着。やまびこ賞は6着だったが、牝馬限定戦なら巻き返し必至。
ユウユウレラシオン
牝3歳 父インカンテーション
飯田弘道きゅう舎・盛岡
デビュー2連勝をマークし、2歳重賞・ビギナーズカップ2着。続く一戦を快勝後、休養が痛かったが、今年春に復帰。ダイヤモンドC4着、ウイナーC3着、ひまわり賞4着と上位を確保した。2000m対応が若干不安だが、2番手グループの一角を形成する。